
マッチングサイトを立ち上げるとき、機能や集客の前に確認しておきたいのが「法律の届出」です。恋活・婚活・出会い系のように男女の出会いを目的とするサービスは、多くの場合「インターネット異性紹介事業」にあたり、開業前に公安委員会への届出が必要になります。要否を分ける条件と、届出の流れ、無届のリスクを開発者の視点で整理しました。
はじめに(免責)
本記事は一般的な情報を分かりやすくまとめたもので、法的助言ではありません。実際の要否・手続きは、事業内容によって判断が変わります。開業前に所轄の警察署(生活安全課)や行政書士など専門家に必ずご確認ください。
まず結論|該当するなら「開業の前日まで」に届出が必要
この届出を定めているのが、通称「出会い系サイト規制法」(正式名称:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律)です。2003年に施行され、2008年の改正で届出制が導入されました。法の目的は、18歳未満の子ども(法律上の「児童」)を犯罪被害から守ること。だからこそ、運営者には届出と年齢確認の両方が求められます。
そもそも「インターネット異性紹介事業」とは?4つの要件
- 面識のない異性との交際を希望する人の情報を掲載できる
- その情報を不特定の人が閲覧できる
- 利用者どうしがメッセージ等で相互に連絡できる
- これらを反復継続して提供する(有償・無償を問わない)
ポイントは「異性の出会いを目的に、プロフィールを公開し、当事者間で連絡が取れる」という組み合わせです。無料で運営していても、繰り返し提供していれば対象になり得ます。
あなたのサイトは対象?該当しない例
| サービス例 | 該当の目安 | 理由(考え方) |
|---|---|---|
| 恋活・婚活・出会い系アプリ | 該当しやすい | 異性との出会いが目的で4要件を満たしやすい |
| ビジネスマッチング(受発注・企業間) | 非該当が多い | 目的が「異性交際」ではない |
| 同性のみを対象にしたマッチング | 非該当の方向 | 「異性」紹介にあたらない |
| プロフィールを公開しない/既知の相手のみ | 非該当の方向 | 「公衆が閲覧」「面識のない」に欠ける |
| 趣味・友達づくり系(交際目的を掲げない) | 要確認 | 運用実態しだいで判断が分かれる |
当社が開発してきたビジネスマッチングのプラットフォームのような「企業どうしをつなぐ」用途は、通常この届出の対象にはなりません。一方、婚活・恋活の方向にサービスを広げるなら、設計の初期段階から法対応を織り込む必要があります。
届出の出し先・時期・流れ
- 事業の内容を固めるサービス名・URL・年齢確認の方法・削除体制などを整理します。
- 必要書類をそろえる届出書、事業内容を記した書面、本人確認書類などを用意します(自治体・法人格により異なります)。
- 開業の前日までに提出所轄警察署(生活安全課)を経由して公安委員会へ届け出ます。
- 受理後の翌日から開業登録番号が付与されます。変更や廃止は原則14日以内に届け出ます。
もうひとつの届出
掲示板やメッセージ機能を提供する場合、規模によっては電気通信事業の届出が別途必要になることがあります。こちらも合わせて確認しておくと安心です。【要確認】
無届で運営するとどうなる?罰則
加えて、必要な変更の届出を怠った場合にも罰則(30万円以下の罰金)が定められています。届出は「出して終わり」ではなく、運営中も情報を最新に保つことが前提です。数字や運用は改正で変わることがあるため、着手時点の最新情報を必ず確認してください。【要確認】
開発段階で織り込んでおきたい機能
- 年齢確認(18歳未満の利用防止)の仕組み——登録フローに組み込む前提で設計する
- 通報・ブロック・投稿削除の機能——児童の書き込みや不適切な利用にすぐ対応できる体制
- 利用規約・年齢制限の明示——「18歳未満は利用できない」ことを分かる場所に掲示
とくに年齢確認は、法律で認められた方法があります。詳しくはマッチングサイトの年齢確認は義務?18歳未満を登録させない仕組みの作り方で解説しています。
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